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 うずまき逆行伝その14

 昨日のジャンプ感想で同意意見もらえてうれしい天花です。こんばんは。
 最近脳内本当にナルトだから困る。どうしよう。
 
 でも某サイト様の影響(受けやすいな・・・)で、元祖ツナサンドというか、ツナ、山本、獄寺の3人で馬鹿やってる話も書きたいなーと思っていたり。
 高校生くらいではっちゃけてはないけど色々開き直ったツナと、そんなツナが大好きな山本と獄寺の高校生ライフ書きたい。たまに雲雀さん出して。
 
 あ、そのうちサイトにアンケートのっけようかと思っておりますので、「やったろか」と思われるお方は是非ご協力くださいませ。
 オフ本がね・・・個人誌どの話出すかが決まらずにいるので。

 さて逆行伝。全然進んでない逆行伝。まだまだ進まない逆行伝。
 ナルト出したからシリアスは終了です。前回のシリアスは何処へ。





 先ほどの比ではない程の動揺がその場にいる忍達に走る。
 戸惑いを隠せない周囲に対し、その騒ぎの元となった幼子は実に飄々としていた。
 どころか、殺気立つ周囲を面白そうに見回している。
 その子どもの後ろには、銀髪で覆面をした暗部装束の男がまるでつき従うように控えている。
「あれ、何の反応もなし?」
 つまらなさそうに、幼子は眉を顰めた。
「せっかくいいもの持ってきてやったのに、ここの家は客人に茶の一つも出さないのか」
 呆れたように言う幼子に対応できるものは、後ろに立つ男以外にはいなかった。
「ナールト、ダメじゃない。余所様のお家にお邪魔してるんだから、一番最初に言う言葉は『お邪魔してます』デショ。お茶はその後」
 そしてもう一人、この場の空気を読まない男が、のんびりと子どもに注意する。
 そういう問題じゃない。つか、茶も出さないから。
 誰もがそう言いたかったが、あまりにもこの幼子と幼子を注意した男が突然現れたので、対処しきれずにいるのだ。
 そんな彼らを置き去りに、幼子と覆面をした眠たげな雰囲気の男は会話を続ける。
「あ、そうか。すっかり忘れてたってばよ。えーっと、初めまして日向のおじさん。うずまきナルトです。お邪魔します。今ちょっとお出かけからほぼノンストップで帰ってきたので喉が渇いてます。お茶ください。あ、お茶請けはいいです」
「ハイ、よくできましたー」
 幼い姿には似合いの、ふくふくとした両手を手前で重ね、うずまきナルトはお辞儀した。
 そして男はそんなナルトにパチパチと拍手を送る。
 最早誰もこの展開についてはいけなかった。









 先ほどまでのシリアスな展開は一体なんだったのだろうか。
 そんな気持ちを、その場にいた全員が思った。
 この、何とも居心地の悪い空気を生み出している当人達は、実に呑気にお茶を啜っている。
「お、流石日向宗家。良い茶葉使ってんな」
「ほんとだねー。ああでも、俺はうちのやつのほうが好きかな」
「うちに置いてるのも良いやつだしな。希少価値で言ったらあっちの方が高い」
「えっ、そんなに凄いお茶だったのアレ!? 俺もイタチも遠慮なくガブガブ飲んでたよ!?」
「いーんだよ。茶は飲むためにあんだから。ちなみに、お前がこの間割った湯呑は聞いて驚け、なんと二十万両だ」
「いーやああああああああああっ! そんなモンを無造作に食器棚に仕舞っておかないでよ!!」
「モノは使ってこそが自論だからな。あれはコハルばあちゃんから貰ったんだってばよ」
「脅し取ったの間違いじゃあ・・・・・・」
「はっはっは」


「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」


 本当に、この場にそぐわない程にほのぼのとしている。
 うずまきナルトと銀髪の暗部―――はたけカカシの周囲のみ、だが。
 切迫した状況であったにも関わらず、もうそんな空気はどこぞへと逃げてしまったようだ。
 本来であればふざけるなと怒鳴ってやるところなのだが、ヒアシは困惑しつつもこのイレギュラーな二人を内心歓迎していた。
 あのままであれば、弟のヒザシはそう時間をおかずに物言わぬ死体となっていたことだろう。ヒアシが動けぬうちに。
 そしてヒアシは何もできず、ただ弟の死体が雲の国へ行くのをただ見送るしかなかったはずだ。
 娘のヒナタと同じ年であったと記憶しているうずまきナルトが、どうしてここまで流暢に言葉を話せるのか、並の忍では難しい瞬身を身につけているのか。
 問いただしたいことは様々あったが、それを実際あの子どもに問える人間は、この中には存在していなかった。
 ちらりと三代目を見れば、素知らぬ顔で貰った茶を啜っている。
 先ほど彼にあった焦燥や苦悩が、あの子どもの出現によって綺麗に消え去っていた。
 それどころか、ナルトとカカシの会話を聞いてのほほんと笑ってさえいるのだ。その姿は完全にお茶の間で寛ぐ年寄りに他ならない。
 この三代目の変わり様を、どのように解釈していいものか悩む。
 だが、いつまでもほのぼの劇場を見つめているわけにはいかないだろうと、ヒアシは口を開いた。
 三代目の変化が、己にとって良いものであると、そう信じて。



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