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 うずまき逆行伝その26

 本棚に続いてずっと買おうと思っていた台所用のラックとテレビ用の台を買いました。
 これでテレビとDVDをひとまとめにすることができるので、部屋が若干すっきりします。
 今までDVDが入っていた段ボール箱をそのまま台に利用し、テレビ台はPS2の箱を台替わりに使っていた為我が家に来た人全員に「貧乏くさいからさっさと買えよ!」と言われていたんですが、これでようやく言われなくなりそうです。
 まだプリンタの台はプリンタが入ってた段ボールだけれども。
 台所も、実はテレビが入っていた段ボールを活用しておりました。中に台所用品を入れてその上にラップやらキッチンペーパーやら乗せてたんですが、このたび目出度く5段ラックを買ったので、ここも変わります。
 1年以上経ってようやく段ボール活用から抜け出せそうです。





 明日は出勤なんですが、そのまま実家に帰る予定です。なので逆行伝は一日間が空きます(またか)
 何か過去編っぽい感じ。イタチ視点でミナトさんとクシナさん登場です。
 クシナさんの喋り方がまだわからないのでねつ造しました。でも男前肝っ玉母さん希望。
 







 九尾は人の邪気が溜まり澱んだ時、どこからともなく現れる天災と呼ばれている。
 強大なチャクラの塊である九尾は、天災の名に相応しく圧倒的な力を以て木の葉の里を壊滅状態にまで追いやった。
 このままでは木の葉は滅んでしまう。
 そう考えた四代目火影は、己の命を犠牲に九尾を封じようとしたのだ。
 術者自身の魂を介して身体から死神の腕を伸ばし、相手の魂を引きずり出して封印する屍鬼封尽を使って。
 術者の魂と対象者の魂は死神に喰われ、死神の腹の中で絡み合い憎しみ合いながら永遠に戦い続けるこの術を用いて里を救おうとした四代目に待ったをかけたのが、己だ。
 四代目が九尾を封じようとするよりも早く、うちは一族は九尾を生まれて間もない赤ん坊である弟に封じ、その力を一族のものにしようとしていると。そう、涙ながらに四代目に語った。
 偶然知ってしまった一族の恐ろしい企てに、どうしていいかわからずに。
 それでもひたすらに走った。
 助けて欲しくて。
 弟を、一族の傀儡になどしたくなくて。
 ただひたすらに、彼のもとへと走ったのだ。


 己の話を聞いた四代目は、顔を青ざめさせながらも、迷わずにある場所へと走り出した。
 ただ無言で走るその人の後を、縋るようについていったから、結局己は九尾がナルトに封じられるまでの全てを見届けたことになる。
 四代目は、身重ながらしっかりと里の人間を安全な場所へと誘導していた奥方を見つけると、何も言わずに彼女を火影邸まで連れて行ったのだ。









 火影邸に人の気配はない。
 それは当然だろう。屋敷の人間は全員とっくの昔に避難したのだから。
 今まさにあのバケモノと戦っているはずの夫が、突然現れて有無を言わさずにこの家まで連れて来たことの異常性を察した彼の奥方は、ただひたすらに黙って己を抱き締める夫を問い質した。
「どうしたの!?」
 その当然の問いかけにも、四代目は答えずに奥方をきつく抱きしめるばかりだ。
「ミナト・・・・・・」
 明らかに様子の違う夫に、奥方は幾分戸惑いながらも、それ以上問い質すことはせずにその背中を撫で擦った。
 どれ程の時が流れたのかは、ただ見ていることしかできなかったイタチにはわからない。
 ただ、僅かに震えながら己の妻を抱き締める四代目を、そしてそんな夫を優しく撫ぜる奥方を、ずっと見ていた。
 やがて四代目は奥方を離し、落ち着いた表情で口を開く。
「―――クシナ」
「なあに?」
「・・・・・・助けて欲しいんだ」
「ええ、勿論よ。その為に、私をここまで連れてきたんでしょう?」


「・・・・・・君と、ナルトに」


「・・・・・・っ」
 その言葉に、奥方は大きく目を見開いた。
 そんな彼女の腹に手を置き、四代目はそこにいる我が子にそうするかのように、優しく撫でる。
 生まれてもいない子に助けて欲しいとは、尋常なる願いではないだろうことは解りきっていた。
 また今の状況からも、何とはなしに夫が望むことを察しているであろうに、始め驚いていた奥方は気丈にもしっかりと笑ってみせたのだ。
「―――わかったわ」
「・・・・・・っごめん」
 俯いて謝る夫の肩を、奥方は思い切り叩いて笑い飛ばした。
「何を謝る事があるの。必要なんでしょう? ナルトが」
 その為には己に何が求められているのかなんて、解りきっている。
「ミナトはあまりチャクラを使わない方がいいわね・・・・・・そこの、君」
「は、はいっ・・・・・・!!」
 ただ二人のやり取りを見ていることしかできなかったイタチに、奥方は優しく話しかけた。
「ごめんね、ちょっと手伝ってもらえないかしら? 私一人では準備に時間がかかってしまうわ」
「は・・・・・・はい!」
 成すべき事をてきぱきとこなしていく奥方に戸惑いながらも、イタチは言われるままに術の準備を手伝う。
 それは、初めてみる術式であった。




 

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