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うずまき逆行伝その30
昨日寝るのが遅くなってしまい、そのせいで体が疲れてたのか、やはり仕事から帰ってきてついうっかり「ふー・・・」とベッドに倒れこんだらそのまま意識なくしてました。
化粧も落とさず飯も食わず今まで寝てたって、どんだけ疲れてたんだろうか・・・。
睡眠は質よりもまずは量だそうです。最近明らかに量が不足してるので、ここいらでもとに戻さんと。
これで過去編は終わりです。次からはうちは一族抹殺編。誰の視点で書くべきか。
ってか、ナルトが主役なのにうっかりイタチに食われてるような気が・・・。
四代目が去って行った方をずっと見つめていたイタチの耳に、どさりと何かが倒れる音が聞こえた。
「奥方さまっ!!」
はっとしてイタチは慌てて振り返り、倒れた奥方を抱き起こす。
「・・・・・・あなたも・・・・・・早く避難なさい」
「・・・・・・っ」
その言葉に、首を何度も横に振る。
「・・・・・・四代目に、頼まれましたから」
きっぱりと言ったイタチに、奥方は柔らかく笑いかけた。
「・・・・・・ね・・・・・・お願いがあるの・・・・・・」
「何でしょう」
徐々に消えていく命の灯火に、これが奥方の最後の願いだと理解する。
何でも叶えようと思った。
どんなに困難な願いでも、自分の全てをかけてでも叶えようと。
せめてもの、償いに。
固く決意するイタチに何を思ったのか、奥方はイタチの手をそっと握り締めてきた。
「あの子を・・・・・・ナルトを、見守ってあげてね。それで、できれば友達になってくれると嬉しいわ。きっとね、イタチ君とは良い友達になれるって・・・・・・そんな気がするのよ・・・・・・いい子に育ってくれると思うから。・・・・・・ふふ、親馬鹿かしら・・・・・・?」
楽しそうに笑う奥方に、イタチは大きく頷いた。
「きっと・・・・・・きっと守ってみせます! 何に代えても・・・・・・!!」
イタチのその言葉に、奥方はほんの少し困ったように首を振った。
「・・・・・・守ってくれなくてもいいのよ・・・・・・ただ、友達になってくれるだけで。・・・・・・それが、きっとあの子にとっては一番必要なことだから」
「でも・・・・・・!」
自分のせいで犠牲になった赤子に対しての贖罪にしては、余りにも不等価に思えてなおも言い募ろうとしたイタチは、しかし奥方の強い瞳にそれ以上を言うことはなかった。
かわりにもう一度、しっかりと頷いてみせる。
「・・・・・・友達になります。そして、友達として、御子様をお助けします」
奥方の言いたいことが朧げにだが理解できたイタチは、彼女が望んでいるであろう言葉を口にした。
贖罪の気持ちが強い今は、言うようにできるかは自信がない。
だが、罪の意識からくるのではなく、心から守りたいと思えるようになりたいと思った。
まだ、難しいけれども。
そのイタチの真摯な想いを受け止めたのか、奥方は綺麗な笑みを見せてくれた。
「・・・・・・ありがとう」
そして、それが彼女の最後となったのだ。
―――そうして三年後。再会した子どもは、彼らの願い通りに強く強く成長していた。
強く、そして優しい子どもに。
里の人間の理不尽な怒りも受け止め、早すぎる成長を恐れる上層部の策謀をも難なく乗り越えて。
斜に構えているところはあるが、それでも子どもの置かれている環境を思えば過ぎる程に真っ直ぐに、ナルトは成長していた。
その明るさに。
その優しさに。
その器の大きさに、イタチは救われてきた。
ナルトが強いことは知っている。
イタチよりも、あのカカシよりも強いことは誰よりもよく理解している。
だから、きっとナルトが何とかすると言ったのであれば、うちは一族のクーデターは失敗に終わっていたのだろう。
イタチがこうして手を下さなくとも。
これは意味のないことかもしれない。無駄なことであるのかもしれない。
だが、それでも。
それでも、自分の手でどうにかしたかったのだ。
再び愚かな過ちを犯そうとする一族を、己の手で滅ぼしたかった。
呪われた瞳を持つあの一族に、終止符を打つのは己でありたかった。
これ以上ナルトの負担になど、なりたくなかったのだ。
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