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 うずまき逆行伝その31

 明日は休みなんですが、朝から京都の叔母宅へと行きます。
 沖縄に旅行に行く叔母に頼まれたものを渡しに行くのと、にゃんこに会いに。
 なので明日は日記更新しませんのであしからず。

 できれば週末サイトも更新したかったんですが、無理そうです。月曜日くらいは更新したい。
 
 
 逆行伝ついにうちは一族抹殺編に突入です。
 視点が二転三転するのはまあいつものことですが、サクっと終わらせたかったのに長くなりそうな予感がしてます。
 うう・・・。
 つか、マダラの存在が原作でもどういった位置にいるのか未だつかめずにいるので、絡ませにくいです。確かイタチが一族抹殺する際に手伝ってなかったっけ?
 今回はすべてイタチさん1人でおやりになりましたということで。年齢引き上げたのもその為だったりします。5歳児サスケを外見年齢20歳のナルトに育てさせたかったというのも一因ではありますが。
 しかし、ナルトが全然出てきませんね。それ以前にあの過去編はやる意味あったんだろうかと(言うな)








 血を同じくした同胞として。
 一族に対する想いとして。
 イタチは、せめてもの情にと、大半の一族を苦しまずにすむように一撃で殺した。
 多くの人間が眠っているうちに殺されている。
 自分が死んだことすら気付かないものが殆どであろう。
 イタチとて一族に失望していたとはいえ、血縁に対する情はあるのだ。
 それが罪を犯し過ぎた一族に対する、イタチなりの優しさであった。


 だが、それを赦せない者がいる。


 一族の長たる父親や他のまとめ役―――うちは一族を率いてきた者たちだ。
 彼らだけは、己がどれ程の過ちを犯したのか、それを嫌という程に解らせ苦しめてやらねば気が済まない。
 だから、イタチは彼らを瞳術で催眠にかけ、うちは一族の本家でもある自分の家に集めた。
 もう、彼ら以外のうちは一族は、弟のサスケを除いて全員が死んでいる。
 イタチが殺した。
 親友であった男も、恋人であった女も、優しくしてくれた人も母も全て。
 この手で、殺した。
 きっと己は狂っているのだろう。だって心が欠片も痛まないのだから。
 親友も、恋人も、母もこの手で殺したというのに、イタチの胸はつきりとも痛まなかった。
 何も感じなかったのだ。
 修羅になるというこは、こういうことなのかもしれない。
 何も感じず、何にも心を動かされず、ただ人を殺していく。
 愚かなる一族の血を色濃く受け継いだ己には、相応しき醜悪さだとイタチは嗤った。
 もうすぐだ。
 もうすぐ、全てが終わる。
 イタチは、虚ろな目をして立ち尽くす大人達を、静かに見据えた。









「・・・・・・イタチ?」
 目が覚めると、何故か布団ではなく、一族の集会場にも使われている広間に立っていた。
 おかしい。
 自分は確かに、眠っていたはずだ。
 咄嗟に辺りの気配を伺えば、己と同じく戸惑うようなざわめきを幾つか感じられた。
 馴染んだその気配に、フガクの脳裏に幾人かの名前が浮かび上がる。
 真っ暗な闇の中、いくら忍の里とはいえ、皆が寝静まっているであろうこの時間帯に一族の上役が全員集っているのは何故なのか。
 それよりも、いつの間に己は寝床から起き上がったというのか。
 解らないことだらけの中、フガクはただ静かに己達を見つめている息子に目を向けた。
 ぞっとするような静けさの中、真赤な巴の模様が妙に恐ろしく感じられる。
 己の問いかけにも答えようとしない息子に、フガクは不気味なものを感じて一歩後ろへと引き下がろうとした。
「・・・・・・っ」
 そこで、ようやく気づく。
 動けないのだ。
 意識ははっきりしている。言葉も喋れる。
 だのに、どうしてか動くことだけは、出来なかった。
 他の人間も同じようで、焦ったようなうめき声が聞こえた。
 真っ暗な闇の中、光る写輪眼だけが色を放っている。
 何もわからないこの現状で、たった一つ解るのは己達を縛っているのがイタチであるということだけだ。
「・・・・・・イタチ、術を解きなさい。何があったのかは知らんが、こんなことをして許されると思っているのか!」
 フガクの叱責に勇気づけられたのか、他の男達も口々にイタチを罵りだす。
「そうだぞイタチ! これは何の悪戯だ!!」
「総領息子ともあろうものが、目上の人間に対してこの無礼は何事か!!」
「イタチ、何を考えている。兎に角術を解け!!」


「・・・・・・・・・・・・・・・」


 自分の倍以上もの年齢を重ねた男達に怒鳴られたイタチはしかし、脅えるでも男達を拘束した優越感に浸るでもなく、ただ静かに喚き散らす男達を見据えていた。
「・・・・・・っ」
 その、静かな瞳が、男達に恐怖を与える。
 自分よりも一回りも二回りも年下の子どもに怯えているという事実を認めたくなくて、男達は益々声を荒げた。




 

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