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うずまき逆行伝その34
会社の上司が風邪引いてます。仕事忙しいから休めないらしく、一日中ごっほごっほどこのゴリラだと言わんばかりに咳してます。
大変だなーとは思うんですが、その前にマスクしろよっつーね。
移ったのか食当たりなのか私も今日体調不良だったんですけどォォォォォォォ!
・・・まあ窓全開で寝たのが原因でしょうけどね。
そこまで考えて、サスケはぶんぶんと首を横に振った。
いいや、違う。兄は確かに自分を・・・・・・自分達を、愛してくれていた。
向けられた笑顔に、嘘はなかった。
与えられた愛情に、偽りはなかった。
それを疑ってはいけない。
疑うなと、そう教えられたのだから、それだけは疑ってはいけないのだ。
―――誰に?
誰かにサスケは教えられた。兄が一族を殺した理由を、兄が己を愛してくれていたことを、真実を。
だが、それが誰だったのかが、どうしても思い出せない。
誰だった?
自分に真実を教えてくれたのは。
大人達が隠したがることを、躊躇いなく教えてくれたのは。
己にも、知る資格があるのだと、言ってくれたのは。
誰。
「っ・・・・・・!!」
ぼんやりと立ちつくしている間に、闇がもうそこまで迫っていた。
「っいやだ! 助けて、母さん、父さん・・・・・・兄さん!!」
恐ろしい闇が、サスケが必至で助けを呼ぶ様をまるで嘲笑うかのように、襲いかかってくる。
お前に助けは来ないのだと。誰もお前なんか助けてはくれないのだと、そう嗤うかのように。
「ああああああああああああああっ」
助けて、助けて助けて助けて助けて助けて助けて・・・・・・っ!
迫りくる闇の中。必死で藻掻いた、その瞬間。
眩い光が辺り一面を覆い尽くした。
今まさにサスケを喰らわんとしていた闇を払ったのは、金色の。
金色に、光る・・・・・・
きんいろの、おひさま。
―――スケ、サスケ・・・・・・!
自分を呼ぶ声に、もう大丈夫だと安堵する。
もう大丈夫。だってあの人が助けに来てくれたから。
あの人が助けてくれる。守ってくれるから。
だから、大丈夫。
暖かい光に抱かれ、サスケは必至になってその人に向かい手を伸ばす。
春のように暖かい、太陽と青空をその身に宿す、人。
「な・・・・・・る・・・・・・」
その呼び声を頼りに、感じる温もりを頼りに、サスケは光の元へと駆けだした。
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